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2019-02-19

金継ならぬ歪継、完成!

割れた大地を思わせる、荒々しい土肌、錆びた鎹。
古くて武骨な我楽多好みの私の粋を集めた器が完成しました!

もうこれは、金継というより、漆継というよりも

歪継(いびつぎ)!Σ(゚Д゚)

元がこんな、大人しいイメージの唐津焼だなんて
だれが信じる事でしょう?

那覇市の骨董店『20世紀ハイツ』さんで
「金継の練習用に割れた器を探してる」と尋ねた所
大きなひびの入ったこの茶碗を安く譲ってもらえました。

色は明るいベージュで正直好みじゃなかったんだけど、
カケやヒビの直しでなく、割れた器の繕いを学びたかったので、
教材用にはピッタリ。

ためらいなく、カチーンと粉々にかち割りました!

無残……

この後は、接着剤の役目をする麦漆の食いつきをよくする為の下地作り。

テレピン油で溶いた漆を断面に縫って、ティッシュで拭取り、
1日ムロ(湿度の高い保管箱。漆は乾燥ではなく湿度で硬化します)で保管。

翌朝、ワクワクしながらムロを開けたら……

ガーン!!Σ(゚Д゚)Σ(゚Д゚)

焼き物の質によっては、このように漆を吸い込んで肌が汚れます。
これは取れない。こうならない為に
卵白を断面に塗って乾かし、漆の吸い込みを防ぐ方法もあります。

これは失敗?ゲームオーバー?

いや……でもこれなんか、、

逆にカッコよくね???

ガラス質の下の粗い土に染み込んだ漆が、貫入を際立たせ、
つまんないベージュが、グッと引き締まった……ように、見える?

こりゃもう、逆に、逆にさ、
器全体にペッタリと、テレビン油で薄めた漆を塗って、
乾かすこと、もう一日。

翌朝、ワクワクしながら、
エタノールで拭取ってみれば……

無水エタノールはアルコールの一種で、揮発性。
漆は湿気で固まるので、水は使いにくい為、拭取りにはこれを使う事が多い。

めっさ好みや~ん❤

これを練った小麦粉と漆を混ぜて作った「麦漆」を使って
破片どおしをくっつけて形を整え(楽しい作業)

一週間後にムロから出したのがこの状態!

1週間だとまだちょっとヤワいかも。
割れた個所を触ると「ミシッ」とか不穏な音がします。
このまま後もう1~2週間ムロに置くと、完っ璧にくっついて頑丈になるという印象。

このひび割れた個所は、剥き出しの麦漆(美味そうなネーミング)。

これで完成でも良いけど、私はここに黒の染料(黒べんがら)を混ぜた
木地呂(精製した漆。透明なので染料を混ぜて色付けできる)を塗って、
乾いたら耐水ペーパーで研ぐという作業を1回だけ行った。

この漆の塗りと研ぎの作業は3回くらい繰り返すと、
表面が滑らかに美しくなるのですが

私の中には、もうある構想が浮かんでいたので1回で終了。

鎹は本来なら、器に穴をあけて金づちで打ち込むことで補強となるのだが
リューターでもどうにも穴が開かなかったので
麦漆で金属辺を貼り付けただけの「鎹風」。無念。

金継を始めるにあたり、本やネットで色んな作品を見てきたけれど
名物と言われる絢爛豪華なものや、プロがつくる繊細なもの、
素人の作った素朴な感じや、
ヒビを絵に見立てたアーティスティックなものなど

どれも良いけど、どれも違う。
私が心惹かれるものじゃない。

誰のものでもない、自分が使う、自分の器なら、
はみ出したって、いいんじゃない!?

そうして完成した、私の作品第一号がコレ!!Σ(゚Д゚)

どーん!!
裏がこう!!

明るい白茶の肌に映える、荒々しい黒。
それを跨ぐ、寂れた鎹(かすがい)。

鎹はアルミの針金をペンチで平たく潰し、
接着に使った麦漆を表面にあえて少し残してサビをイメージしました。

世界に一つだけの、私の器。

あえてこう名付けよう。

歪継(いびつぎ)と。

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コメント2件

 わか | 2019.02.21 22:22

nayaちゃん、凄ぇwww
何だかどんどん世界が広がっていくね〜?
このブログもそろそろタイトル変える時が来たかな?(笑)

次はどんな作品がアップされるか本当に楽しみだわ(*゚▽゚*)

 naya | 2019.02.22 20:32

わか、漆でかぶれてドクターストップかかりそうだけど
今、超~金継熱が高まってるから、かゆさとの戦いなのだ!

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