迷子のフェレット物語 後日談(もうひとつの不安)
カリカリと、フードをかじる音で
目が覚める、しあわせな瞬間……
「おはよう、ペッシ」
私の不注意で迷子になってしまった
フェレットのウーマクー・ペッシが
3日ぶりに迎えた、我が家での朝でした。
● ● ●
昨夜遅く、バスターミナルで再開したペッシは
幸いケガも、衰弱した様子もなく
まるで3日もさまよっていたとは思えないほど
綺麗で元気そうに見えましたが
表立って見えないだけで
どこか弱っているところがあるのではないか?
とりわけ、私には
ひとつの不安がありました……
● ● ●
先月の初め、ワクチン接種を受けに
初めて訪れた動物病院で、獣医さんから聞かされた言葉。
「腹部に、ウズラの卵大の異物があります」
獣医さんに言われるままに、ペッシの下腹部をまさぐると
たしかに、ゴロッと丸い感触があった。
「なんですか、これ?」
「わかりません。これがフェレットにもともとある構造物なのか
何かが引っかかっているのか」
さっそく超音波とレントゲン検査を受けましたが
やっぱり、この小さなフェレットの体には
あまりに大きい丸いモノが何なのか、その正体はつかめませんでした。
「これに似た例で、私が知っているのは
犬の話なんですが、腹部に睾丸が残っていたという例です。(停留睾丸)
本来外に出て冷やされているべきものが、体内の温かい中にあることで
ゆくゆくガン化する恐れもあります」
これから一緒に暮らそうという、無邪気な赤ちゃんフェレットを前に
「ガン」などという言葉を聞いて、すうっと血が下がる感じがした。
「来月また来てください。その時はペットショップでもらった書類も持って。
睾丸の取り漏れなどがあった場合、そこにも書いてあると思うので」
なにそれ。
この仔、こんなに元気なのに……
これから闘病生活が始まるの?
目の前が真っ暗になって
あれから私は、心から気持ちが晴れることはありませんでした……
(つづく)
~ 迷子のフェレット物語 ~
コメント2件
naya | 2016.03.04 23:35
やっぱりフェレットでもあるんですか。
その場合、証明書に「片方取り忘れ」なんて書いてあるのかなぁ。
書かないような気が・・・
手術も怖いですよね、あれだけ小さいと。
琉ちゃんお腹切ったのは、すごい決断だったと思います。
何かたまにききますよ…
とりわすれとか…
ファームの証明証に手術の記載があるわけだから場合によってはショップもしくはファームで手術費出してもらえるはずですよ。
ペッシちゃん
取り残しかも…ですか。
ちゃんと検査してハッキリしたいとこですね…